話は"豪剣"の前、まだ餅衛門の師、焔玄(エンゲン)が毘沙門(ビシャモン)にとりつかれる前にさかのぼる。 悪霊毘沙門は次から次へと地方の城主へのりうつり、悪行の限りを尽くしていた。 その悪行が各地で戦乱をまねき、まさに世は戦国時代真っ只中であった。 この戦乱を抑え全国統一を目指していた武将、夜武将軍(ヤムショウグン)は悪の根源である毘沙門討伐へのりだしていた。 だが、その妖力たるや火山の如し激しく、夜武将軍の率いる軍は返討ちに合い壊滅状態となった。 人から人へのりうつる能力の厄介さを思い知らされた夜武将軍は、大勢ではなく少数精鋭での討伐を考えた。 そこで焔玄へ毘沙門討伐の依頼をしたのであった。 早速、焔玄は餅衛門を引連れ、毘沙門討伐に挑んだ。 そして、巧みに無人となった城へと毘沙門を追い込んでいった…。
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